逆光/ゆうと
 
つったっているもんだから、
ぼくは すわりなよ といった。

そいつはなにもいわず、そのばにすわった。
すわるというより、うずくまる というかんじだった。
ああそういえば、ぼくもこんなかんじだったっけ なんて、
ここをでてゆくときめた、いまになっておもいだした。
そのとき、どうしていたっけ とかんがえて、
そういや やさしそうなこえのひとと、はなしをしたのをおぼえている。






そのころのぼくには、そのひとのかおをみることができなくて、
なまえをきくことすら できなかった。
ずいぶんたったころに、ぼくよりもまえにいたやつと そのひとのはなしをした。
その
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