逆光/ゆうと
しなかった。
それはだれもが、じぶんじしんを ひていしていたからだ。
*
いつしかぼくは、ふるかぶになった。
まわりのやつらは、みんなぼくよりあとにきたやつだ。
ぼくはそのころにはもう、あしのおもりのことなんかわすれて、
そらをみあげることができる、よゆうすらあった。
あした、ここをでてゆこう。
そうおもったひのよる、あたらしくはいってきたやつがいた。
そいつも みんなとおなじように、
あしについたおもりをずるずるとひきずり、したばかりみていた。
しばらくのあいだ、ぼくはほかのやつらと はなしをしていたが、
そいつはいつまでもずっと つっ
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