逆光/ゆうと
 
りをみていた。
なぜって、あしには おもたいおもりがついていたからだ。
それは、いますぐにでも、あしくびがちぎれてしまいそうなほどだ。
けれど、ここへくることは、そうむずかしいことではなかった。






はじめてきたのは、よるだった。
なんにんか、ひとがいるのがわかる。
いろんなこえがする。
ひくいこえ、たかいこえ、おおきいこえ、ちいさなこえ。
もしかしたら、きこえないこえ。

なんどめかのよるをむかえたころ、
ぼくはようやく、ここにいるひとの かおがわかった。
なんにんいるのかも、わかった。
けれど、かぞえているうちに、
だれかはいなくなり、まただれ
[次のページ]
戻る   Point(0)