「・・・・・restaurant」:童話/月乃助
 
   「…・Restaurant」

 一面小麦のこがね黄金色の畑がなだらかに続いていました。
 歩き疲れても道はずっと一本どこまでも、先へ先へと白い輝きを見せています。
 小さなメグはまた一つ丘を超え、そこでまた周りを見回し、ため息をつきます。そして、休むことのない歩みを続けるのでした。
 ときおり風に小麦の穂が波の輝きを見せてくれます。
 また一つ丘を過ぎました。
 するとやっと何かあるのか、その小麦の畑の先に影があります。しばらくすると、それが小麦の畑を押し分けるように立つ家なのが分かりました。丸太を組んだような家は、メグの見たこともないようなもので、山の奥深くに立っているそん
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