千古不易/月乃助
 
 想いの求める
 伸び散らかった
 指に
 天空がからまる
 藤の房に落ちる花穂は
 千を満たす薄紫
 揺れ惑う光の穿孔
 押し分ける風の僣上
 万香が芳しく流れる果てに、
 空の軌跡は、
 漸減(ざんげん)
 ぷっつりと
 静かに終わっていた

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