クロマニヨンプレイ/カンチェルスキス
 
か鳴らない楽器だから、たとえサブでも、そのチャンスを自分のものにできないなんてシャクじゃんか。人にシャッターを押すのを任すなんてさ。まあ、そんなことやめたら、もっとおれの生活は良くなるかもしれんけど。はは。というのも、おれより腕の立つSSS君という男をおれはたまに助手として呼んだりしてるから。この男は写真の腕はなかなかで、カメラを持つとおねえ言葉になり、性別をこえた宇宙に飛び立つのだ。それも助走をつけないで飛び立つので、こっちとしては度肝を抜かれることが多かった。おいでよ、とSSS君の誘いもあるのだが、おれとしては、性別より、豚キムチとかコールスローのあのへんの境をこえたところに位置していたいと思
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