にわとり/山中 烏流
 



もしかすると
隣人はにわとりなのかもしれない


あけぼのに向かって響く声は
良く知られる
「こけこっこ」

「くっくどぅーどぅるどぅー」
では、なく

もっとか細い

(まるで、すすり泣くような


、なのだけれど



     *



私の一日は
日没から始まる

もう長いこと陽を浴びていないせいか
真っ白に近づいた肌は
蛍光灯のように光って
私は
サングラスを手放せない



     *



にわとりがなくのは
太陽を恐れる故、らしい
とある国では
長い間そうやって
神話として、伝え
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