愛の詩人・上手宰と「冊」の詩人からの伝言/服部 剛
音を立てるのだ
雨音というのは、実は雨に打たれる木・花
・道の奏でる(声)なのだ・・・というとこ
ろに優れた詩人ならではの発見と、世の悲し
い者達の心と心を結ぶ静かな共鳴が観えるよ
うな、素朴な語りで平易ながらも巧く、胸に
消えない詩の世界を伝わった。
茂本和宏さんは「ニッポン チャチャチャ」
という若者達の言葉をユーモアたっぷりに語
りながらも、戦後の日本の問題の核心を風刺
するところに、茂本さんという詩人の優れた
「智」を感じた。そしてユーモアはある意味、
見る人に効果のある「仮面」であり、その仮
面の下に光る(詩人の目)を感じた。
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