レールウェイの先は霞んでいる/竜門勇気
間を利用してウラシマコウカってやつで・・・なんだかわかんないけど人の時間を遅くするんだって
先生がゆってた
「人にとって眠りは時を止めること。だから何も怖いことはないし、不自然なことでもないんだ」
でもあたしは時々すごくこわくなる
もしも 眠ってる時になにか大事なことが起きたら
素晴らしいことが起きたら 大切な何かを失ったらって・・・
あたしはその時 時間の外側にいて なにかとても孤独なような そんなこわさ
そんな感情を いつも かくしてた
ある日 あたしはいつも目が覚めないはずの時間に目が覚めた
誘眠発振(ミンザイ)の赤茶けたアラートランプが点いてちかちか光って
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