何度もその名を/
依
後頭部にぶつかるのだろうし
そうでなければ
違う科学者の名前で
どこかの宇宙に届くんだろう
そしてまた戻る―生まれた日に。
何度も呼びかけるから
眠たくなってしまう
目に見えるもの全てに名前がある
そんな変な世界なんだ
主語なんかなくても
名前が溢れている。
だから遊ぶ。
小さい子ども。
星と名前。
それが全部だ。
何度もその名を呼んだ―正確には呼ぶしかなかった、のだけど。
それでも
それほどには変化しない
その連続だよ。全部。
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