しずかな木々 金色の光のなかで・・/ゆびのおと
夢であったひとと
夢のなかで くらした
どこにいるときも いっしょで
なにをするときも いっしょだった
一つの眼で おなじもの を 見て
一つの耳で 同じ旋律を聴いた
おなじ時間を 生きていた
どんな恋人たちの どんな結びつきよりも 濃密に
つかれちゃったんだね?
つかれてたんだね?
わたしたち
はなれることも こわすこともできずに
すべての感情を共有したね
喜びも かなしみも 怒りも ねたみも
苦さも 甘さも
人の味わう感情すべてを
あなたと二人で 味わい 飲み干した
いま 静かに あなたが愛しい
あなたのすがたが
少し離れた今になって とてもよくみえるから
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