詩集「Familia」に込めた想い 〜(もう一つの世界)に尽いて〜 /服部 剛
は封じ込められています。
また、詩集の中に掲載の「ルーアンの鐘」とい
う散文詩は、三年前に長崎の遠藤周作文学館に行
った時、そして昨年町田文学館で「遠藤周作展」
が行われていた時に、再現されていた「作家の書
斎」に僕が佇んだ時、机の上の、ランプの灯に照
らされた白紙の原稿用紙に
(日頃なんとも思っていなかった身近な人々が、
言葉にならぬほどかけがえのない人々に思え、
それらの人々は原稿用紙の白紙に顔を浮かべて
いつまでも僕に微笑みかけていた )
という、僕がいつかこの人生という旅の果てに観
る夢であるという感覚は、詩集「Familia」
という本を貫く(もう一つの世界)の核心だと思い
ます。
この詩集と出逢うあなたが、本の中の(もう一つ
の世界)に生きる人々の密かなメッセージを聴き取
ることができますように・・・ 僕は心から願って
います。
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