アリス想詩/
愛心
浮かべて
わたしは知らない
知りたくもない
知ってしまえば
脱け出せないから
そんなときに戻って来たは
赤い瞳の白兎
濡れた毛皮の黒兎
「恋」に迷い込んだんだね
二人の兎が優しく触れる
愛しい想いも
哀しい想いも
両方同じ
あい
なんだよ
薄く染まる世界に
モノクロのわたしが
独り想う
その穏やかな心地を
「あい」と呼んで
そっと佇んでみれば
貴方の全てを
大切に想うことが
出来る気がして
優しく唇を紡いだ
「貴方をあいしてる」
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