グローバリズム/三州生桑
 
カウンターに座るやいなや、まだ何も注文してゐないのに、大盛りのカレーライスがドンと目の前に置かれた
「ハイ、お待ち! ネコカレーだよ!」
ぐったりとした子猫に、たっぷりとカレーがかけられてゐる
マスターが出刃包丁で子猫の首をストンと落とすと、その切り口からバナナ大のナメクヂがずるりと出てきた
私は吐きさうになりながら、スプーンでナメクヂの頭を潰す・・・
「   」
スプーンの下で、死んだ弟が泣きわめいてゐた







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