光のつぶつぶ/はちはちよん
 
窓がくもっているから
遠くの光のつぶつぶが
それぞれじわりとにじんで

ああ急がないと
星がぜえんぶ夜に
溶けてしまうと思った

そうしたら
いよいよほんとうに
わたしひとりきりの夜

でもちがう
ちがうよ
にじんでたのは
遠くの夜の街
こんな夜中にも
たくさんのひとびとが、
いのちが、
溢れる街のかがやき
だった

ペディキュアが乾いたら
すぐにねむろう
多分今日は
大切なひとたちの夢をみる
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