帰り道/チェセロロ
 
ぎらぎら光る夜の街
 
ガラスに映る私は
愛された女の顔をしていた
 
いつの間に
大人になってしまったの
 
叫ぶ子供の私は
染み付いた人間の匂いにむせた
 
この口も
この肩も
この胸も
この腰も
 
すべて誰かのものになっていた
 

いつの間に大人になってしまったの?
 
泣いた子供の私は
変わっていく味覚におびえた
 
君の遺伝子を
お腹に抱え
 
何も知らない母の元に
帰っていく
 
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