ママ/至希
 
夜空の色彩

輝く星々が

空に溶けていく


それが、“消えた”ということを

僕達は教えられずに生きていく

星達は、お空と一緒になったんだよ

僕のママはそう言っていた


幾億という死が輝いて見え

躯を湿らす紅い血は、幸福を啜る葡萄酒に
地を這う争いの炎は、この地に接吻する女神の舌に

それを罵っちゃいけない

僕達はみんなそうやって生きていくんだから

良いも悪いもないんだ

ねぇ、そうだよね
僕の愛するママ
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