Go Back Sunday/BOOKEND
く川の体裁を保ってはいるが、
側道の踏み石も手入れされた花壇も汚れた溝を川へと還す手助けにはなっていないようだった。
どうやら色んな所にそれぞれの事情ってヤツがあるらしい。
アンタの都合ばかりが常に世界の最優先事項ではないというのも知っていて欲しいところではあるのだが、
求めるだけムダってコトも十二分に考えられる事だからな。
まあソレなりにアレな感じでナニしとけばどうにかなるんじゃねえのかな。
浮かんだはずの煙にまかれた四拍子のワルツを思い出しながら寺の脇道を下っていると鶯の鳴き声が聞こえた。
奪い合う為の生産の中でアイツは自分を見失い、オレは昨日を置き忘れてきた。
去勢された虚勢。カウントダウンは始まっている。
そのなれの果てへ着く頃には少しは何かを思い出しているかもしれないな。
そう言えばクリーニング屋、ずっと行こうと思ってたけどまだ行ってないや。
Go Back Sunday
戻る 編 削 Point(6)