4月11日の懺悔/高杉芹香
気持ちよく晴れていたから
あいつは起きるなり
こんな日はバイクに乗りたいなんて言った。
毎日 仕事で遅かったから
あたしはもう少しだけ眠っていたかった。
あいつがシャワーを浴びてる間 束の間 眠った。
シャワーの音が心地よく
日差しが優しかった。
朝食を作ろうとすると
起き立てのあたしの髪をあいつはくしゃくしゃっと触った。
なんてことない土曜の朝だけど。
そのなんてことないことが普通は幸せなんだろうと思った。
明日は一緒にいられないよ。
そう言ったら
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