ナノ/
 
見えないものに

僕らは希望と名づけることがある

風に混じる木の匂いに
少しだけ笑うことを思い出すみたいに


十億分の一


あまりにも無防備な
僕らの想像力と

精神が生み出す、夢みたいな明日



希望と絶望は似ているけど

僕は笑わない


たとえば世界がどんなロジックを選んだとしても

失くしたくないものが
たくさんあるから



僕は明日の僕に願う


どうかこの見えない何かが


十億分の一の

柔らかな幸福でありますように




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