ヨタハチ/竜門勇気
 
思うかい?まァ思ったっていいんだが少なくとも詩の中の詩情って奴は他者に観測されて初めて成り立つ概念だ。創作物と創作者が重なっていてはどっちが詩を内包してるのかあやふやになるからな。」

「そいつぁ屁理屈だ!」
与太の八兵衛、ごちんと湯飲みを大家の額にぶっつけるとすくと立ち上がりました。返り血が八兵衛の胸板にピチリと散ります。
殴り殺されるのではと勘ぐった大家はたまらず叫び逃げようとするが、上手く足が動かない。割れた額を押さえながら
大「お前さん!せっかく現代詩ってのを手ほどきしてやろうと思ったあたしにまた火傷をさせるきかい!?」

八「なあに湯飲みもあんたも大層な大口をしてるが、どっ
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