からから/折釘
 
  からからと

  蝉は

  姿を消してゆく

  夜のおわりに

 ぽとり

 落つく

 砂浜に

 ひかる

 素肌のにぎわいが

 白くつめたい

 焼ける瞳へ

 アスファルト

 ながれ

 あぶら

 蒸発する

 耳をふさいで

 毛穴もうずめ

 きのうまで

 海はきらきら

 光ってた

 今は、鉛に

 とけて

 満ちてた

 いつまでも

 それは燃えると

 思わせた

 とつぜん吹く風

  澄みわたる

  そら





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