未練がましきは我が儚/中原 那由多
決意したのだった
私の光を遮るのだ
築き上げられなかった現実の瓦礫を
日陰にし、住処とし
さらに淀んだ感情を!
優しくしてくれるのかい
沼の水が揺れたのは
沈黙と手を取り合ったためさ
涙を落としてもいいのかい
沼の水が濁っているのは
自身を傷つけられないからさ
あぁ、手首を掲げては思うのだ
爪を立て切り込んでやろうかと
爪を立て切り込んでやろうかと
紅は暗黒を彩りはしないのだ
お前からは閉め出された・・・。
愛は私を見捨てたのだ
虚空の妄想をも八つ裂きにして
抱えた頭は戻らない
私は愛に見捨てられたのだ
拙い想いは笑われる
砕けてしまえと念じようが
何も、何も。
やはり私は許さない
お前の柔なその言葉を!
神に踊らされたその笑みを!
・・・。
・・・・・・。
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