SRS6  フリーワールド/田柄さん を読んで/露崎
 
 そして、それでもなお自由を欲する自分を抑えることはできない。だれかが好きかも
しれないあの子と、わたしはなんとかおしゃべりしたりデートをしたいとおもう。そう
いう気持ちは自由だ。けれどもしかしてあの子はべつのやつを好きなのかもしれない。
わたしのことがきらいかもしれない。それも自由だ。
 
 わたしたちは、様々な自由の元に生きる。生きることは祈りに似ている。叶えられる
か、叶えられないかはわからない。あの子がだれを好きになるか、ぼくは何になり、ど
う死んでゆくのか。なにひとつわからない。そのどう転ぶかわからない感じが、祈りに
似ているとおもう。


 ということを、わたしはおもったのだ。すくなくともこのぐらい書いてしまうぐらい
の力がこの作品にあるので、ぜひみなさんも読んでみてほしい。すごい!



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