よねたみつひろ氏『鬱曜日には花を刈って』によせて/ふるる
 
される」ものだと。
私の勝手な想像では、この詩集の姿というのは、そういう、芸術とか、理想への飽くなき探求、求めても得られない絶望・・・だと思うのです。悲壮感めいた感じはなく、

私がはじめてとんだ空はふかく青く
反転しうらがえった からだごと
ささえてくれたのはやはりただの風だったのだろう

         (同詩集「はじめて私がとんだ空は」より引用抜粋)

など、すっとふわっとしているのですが、求めても求めても得られないつらさ、というのもやはり感じられます。

ところでみつべえさんは、『童貞詩集』(1)あとがきによりますと、七十年代前半にひらがなだけの詩を書いていら
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