分類される、箱詰めされる、そして僕等の元に届く。/岡部淳太郎
 
じように分類され整理される。
 そして、僕等の元に、分類され整理された上で箱詰めにされたものが届く。僕等はそれぞれがどのように分類されているのか経験によって知っているから、何の疑いも抱くことなく、分類されたものを分類された種別そのままに受け入れる。たとえば「詩」と名づけられ分類された創作物の中にもさらに細かい分類が施され、それぞれに「戦後詩」だとか「近代詩」だとか「女性詩」だとかそれにふさわしいような名前がつけられている。僕等は分類されたものに疑いを持たないから、それらをそれぞれ「戦後詩」として「近代詩」として「女性詩」として、いとも簡単に受け入れる。
 分類や整理というものは、人にある種の安
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