無関心について/パンの愛人
 
ャリストであるわけでもない。かえって、過去の文学者の政治的発言を、その後の時代の推移と見比べてみると、かれらのナイーブさに驚かされることがある。コミュニケーションのツールとして見た場合、文学は本来的にナイーブなものであると思う。

 世の中は理性で動いているわけはないし、ましてや感情で動いているわけでもない。その動向はあまりに複雑すぎるともいえるし、あまりに単純すぎるともいえる。
 もしも、外部とは反映された内部にすぎないとするならば、なすべきことはおのずと明瞭のはずであると思う。
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