電話/1486 106
用件は声が聞きたくなったとか
何となく様子が気になったとか
そこからスタートして一時間は話せた
やり場のないストレスだとか
日常のくだらない鬱憤だとか
ぶつけあってはまた今度って笑ってた
いつから電話を掛けるのに理由が必要になったんだろう
毎日会いたいわけじゃないけど会える日が多いに越したことはない
誰よりも頼りにしているから何かあったらそばにいてほしい
寂しいからって辛いからってダイヤルを回すのは簡単だけど
忙しいとか疲れてるとか言われたらそれ以上話せないから
甘えたりしちゃいけないって分かっているけど
ただ声が聞きたい そう思うこともダメなのかな
いつから電話を掛けるのに理由が必要になったんだろう
こっちから話す前に「どうかしたの?」なんて聞かれたら
「なんでもないよ」って心配されたくないから言うに決まってる
どんな僕だって受け入れてくれそうな君だから
強がったり着飾ったりする必要なんて一つもないはずなのに
いつから電話を掛けるのに理由が必要になったんだろう
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