にくめと論〜嘘ばかりのフーガ〜/キリギリ
オープンマイク等に出向き
やはりエロい詩を朗読し帰る。その無防備さに私は驚く。無邪気と
言った方が当人に優しいだろうか。芸術はバリアなのだろうか。
「これは詩の朗読である」という前提が、読まれる詩と朗読者の間に
滑り込み身を守るのであろうか。(私は貴女という人間は貴女の書いた詩の
ようであると判断して構わないか?その詩が「偽りのない本心」によって
書かれていた場合に限り。詩の書き方としてそれを肯定する場合に限り。)
■貞操帯の二律背反
「私は貞操帯をつけている」と
女が恋人以外の男に言った時
その言葉が意味するものは絶望であるが
男が抱くのははち切れんばかりの希望である。
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