液体金属で出来ていた私たちの会話 流し込み ろ過しあい 伝達しあった私たちの言語。 それは常温から生まれ熱を遡り なんとも知れぬ空へと気化した。 夜を抜けるための唯一の道具。 私たちは常に言葉を傷め続け その輪郭を更新した。 美しい模様、形、色、 じわり染み出る感情、平和、濃淡、真偽、 金属質なら何でも映せる。 私たちは交互に分割され連続し 螺旋を思いついたのはあなただ。 肉体は私たちの意図を理解した。 そして凝結 述語が剥がれ落ち肌があらわになったあなたの匂いに 胸は形を失念した。