瘡蓋のとれたヒフのよな/亜久津歩
 

その不在については
まだ追求しないで欲しいんだ
空箱を隅隅まで覗き見て
何も入っていないのか、なんて
わざわざ言わなくてもいいじゃないか

責めているんじゃないと言うけれど
なかなか厳しいわけだよ
(弱い、ごめん、)

生き苦しい、という変換ミスがミスなのか
呆けた月曜の脳で考えたふりをする
だってわかってるから

あなたにとって詩とは何って
書かずに生きられるなら書かなくていいんです
趣味でも手習いでも生きがいでもありません
上手くなりたいとかよくわからない

あんまり質問しないで今は
春はどうにも苦手です
浮き足ごと浚われて
落っこちそうで
黄色い線の内側に下がり
過ぎてホームの反対から

ぼろっ




終るよ 。

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