回覧車?/ブライアン
 
分にしか分からない恥ずかしさを噛締めた。
 
 その年は確か2001年か2002年だったと思う。ノストラダムスが見事に予言を外してくれたおかげで、成人式を無事あげることが出来た。影で恐れ続けた大予言を心の底から笑い飛ばせたのは、地元の小さな公民館で、スーツを着た20歳の同級生たちと、ビール缶をカチンとあわせた時だったかもしれない。恐怖からの開放と、ビールの酔いもあってだろう。どうでも良いことばかり、必死で話していたのを覚えている。本当に世界が滅びるのなら、世界のどこかできっと、人間がいた証拠を残すだろうな、と。だとしたら、ストーンヘンジや、モアイ像、アスカの地上絵は世界滅亡の痕跡かもしれない、
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