解答用紙/
零椅
たくさんの間違えをした
消しゴムはないから
二重線で消して
新しい答えを脇に書く
ちょっと自信がないんだ
言い訳をしながら
そしてまた不安になる
二重線で消した答えをじっと見つめて
消さなければよかったと愚痴をこぼし
何度も何度も反芻する
安心することはない
それでも書き直すことができる
前の答えを恥ずかしがりながら
必死で今の答えを探す
間違ったら書き直せばいい
だからとりあえず、書いてみようか
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