見聞/K.SATO
桑田佳祐や、長渕剛を通過していく貨物車の
コンテナに向かう壁が
指で形の前へ傘をさし、
ターミナルから歩いていく、そんな体へ
自分自身の心をさまよい歩くと
徐々にJRが明らかになる
ロゴ、宝くじ売り場の、あの顔をする
その人がいる、東京、だった
ゆっくりと遠くをガラスへたたずみ、
立てかけられた、茶と緑の、晩秋に
でも日本橋を前に歩いていく
露さす、眼鏡に、タワーの吹く方に行こうとして、
声なのか手触りかと膝をつく、
柵の側のブロック、でもメモに、考えさせられて、
パラフィン紙がここ、限定のものなのかと、
ハンバーガーを娘たちの、シャツに、ほおばっている
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