螺旋/アングラ少女
背景の石塀はそれと見紛うやうな模様と色彩に
変質しいづれ去らねばならぬ愁い
にたちどころにやりこめられまいとし
躍起だつ、わたしたちを凝視する多くの内官を
隙間なく継起する場合でさへそれと
たちあらはれるところ
舞踏を拒みつづける者が離脱を
余技なくする場合でさへ外部の
侵入者・略奪者という格づけを被らない
あるいはさらに背景から遠くなり
わたしたちを凝視する拡がりに帰属してゆく
すべからく一般化を免れぬまま点と線の
絡まりあう意標の静寂を生きる固着の
著しい進歩を作動させる
根無しの根方という画布があり
たとえば出しぬけに日光浴を開始する舞踏手たち
本来彼らの拠り
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