霞/柊 恵
 
じゃないんだ。
自転車は、とてもカッコ良くて…
それになんだか、お兄さんになった気分で、すごく嬉しかった。
でも、補助輪がついてるからエンセキから出たらダメってお母さんに言われた。

早く補助輪なしで乗れるようになりたい。


自転車は速くて
風が耳の横でビューッと鳴る
ワクワクした。

ずっとずっと走っていたら、
いつの間にか補助輪は取れて無くなった。
でも僕はエンセキから出なかった。
怖かったもの。

僕の家は五丁目の端っこにあり、いつも六丁目まで行って帰ってしてた。
七丁目には、お姉ちゃんが通っている小学校がある。


冒険したくなった。
ドキドキ
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