絶望についての対話(2)/Giton
いうことも、正確に予言されていました。すでに200年前、バビロニアの記録を調べたヒッパルコスは、223ヶ月ごとに月と太陽が重なると述べており、これは、まったく正確な予言だったのです。
私には、この世界のあらゆるできごとは、数学によって支配されているように思われてなりません。
すなわち、名の集積である数の摂理こそは、森羅万象そのものであり、私たちは、仮の名を次々に立てて、解き明かし、そうやって摂理を究めて行くことにより、森羅万象を自在に知ることができるのだと、私には思われるのです。
あなたは眠そうですね。あなたにとっては、ぼくの話など虚妄でしかないのでしょうね。
(つづく)
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