【感情論】/
黒子 恭
言葉がひどく群れて
どどぅ どどぅ と
目下を蹂躙し始める
隣では、哲学やらモラリズムやらが
うなだれて枯れている
行き場の無いまま
どこに向ければいい、幾多の銃口を
雑踏に混じり
やがてかき消された足音を
再びなぞるように
退廃的な喉を鳴らすと
途端に潰れていった
今、うたは死んでいる
頭の中で、独りぼっちで
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