【感情論】/黒子 恭
 
 
言葉がひどく群れて
どどぅ どどぅ と
目下を蹂躙し始める
隣では、哲学やらモラリズムやらが
うなだれて枯れている
 
行き場の無いまま
どこに向ければいい、幾多の銃口を
 
雑踏に混じり
やがてかき消された足音を
再びなぞるように
退廃的な喉を鳴らすと
途端に潰れていった
 
 
今、うたは死んでいる
頭の中で、独りぼっちで 
 
 
.
戻る   Point(2)