『決意』/あおい満月
透明な煙が
流れている部屋の窓を
右手で閉じる
閉じた手の
余った時間が虚しい
煙の足跡の風が冷たい
こころの温度を
回復するまでの間が
夜を登るように苦しい
指先では笑えない
なにかがある
何か、渦のようなものが
それがわたしの
眉間の陰に
風のように
そよいでいる
すべての
負のイマージュを払いのけ
わたしは夜をやり過ごす
ぼやけた視界に
雨が揺れていても
わたしはいつものように
カーテンを開き
窓を開ける
こわいものはなにもないと
わかったから
今
わかったから
2009.2.21(Sat)
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