雨のなか/ほしのみくず
 


しとしと、ざわり

雨音の狭間で風が唸る


濡れそぼった大地に
孤高を持するように
どうだ、と
唸りをあげる




自信と威信が綯い交ぜになった
誇り高い生き物
ぐうん、と吠えて
駆け抜ける、どこまでも




あなたには道がない
あなたの道はこの全大地




時に優しく
時に獰猛な
心臓みたいなあなたの中に
私は今日も飛び込むの


しとしと、ぐうん

ほら、吠えた




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