懐かしの木版画/エルメス
 
勉強は、木版画に似ていないだろうか。


学習する内容。教育委員会が決めた内容。これが板。

自分の努力。自分が勉強した努力。時間。これがインク。

当然ながら、自分の脳みそ。これが紙。



成績の良さ、つまり理解力の良し悪しは、この紙によって決まる。

インクが染み込みやすい材質の紙だったら、馬簾で擦らなくても綺麗に写るだろう。

しかし、染み込みにくい材質だったら、何度も擦らないと、板の模様が鮮明に写らない。



馬簾の働きをするのは、復習である。

だから復習は大切なんだ、しっかりやろう……なんて優等生発言、反吐が出る。
そんな気持ちの悪いことを言うつもりはない。



ただ、どうせやるのなら効率的にやるべきだ、ということ。

やらないならやらないで、白紙の美しさを楽しむのも人生の一つ。



……将来的にどちらが良いかは、自分で判断すべきだが。

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