休日の朝/三上山一己
外に出るのが億劫だ
そんな気持ちになる朝は
布団を出るのも億劫で
ご飯を炊くのも面倒だ
家の隣のスーパーに
買いに行く気にもならず
ましてや遠くの定食屋
出前をとるにもお金なく
あいつに電話して
映画にでも行こうかと思うけど
関係を壊す勇気もなくて
街に出るのがめんどくさくて
冷蔵庫をのぞいても何もなく
残る食材ツナ缶ひとつ
朝はよくても昼までもたず
食欲を抑えるすべはなくて
外に出れば
あいつに会うかもしれないと
少ない望みに夢を託して
ぼくはとぼとぼスーパーに行く
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