ねこ/山中 烏流
 



ひとしきり被ったあとで
ようやくアレルギーに気付いたが
どうやら手遅れのようで
ああ、また、目が痒い

我慢していても
くしゃみが止まらないから
たちまち
みんな逃げてしまって
気付いてから間もなく
私は、いつか見たであろう
みすぼらしい姿になった



詰まる息に喉が鳴き、
段々と苦しくなっていく

しかし、どうだろう
私が被っていたたくさんは
既に
方々へと逃げ去ってしまったというのに
何が引き金となって
私の喉は
こうもいたずらに遊ばれるのか



何か飲んでみてはどうだろう

思い付きというよりは
閃きに近い何かで
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