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彌月
聞きたいのは
君の声なのに
僕の耳には
届かなくて
聞きたいのは
君の声なのに
風の唸りが
響くだけ
木枯らしのふく頃に僕らは出逢い
何度めかの春
永久の別れが訪れた
冷たい君に最初で最期の口付けをして
僕は心に鍵をかけた
色彩の絶えた街並みには
飾り立てたマネキン
途絶えた人混みには風が唸る
聞きたいのは
君の声なのに
僕の耳には
届かなくて
聞きたいのは
君の声なのに
風の唸りが
響くだけ
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