細い骨で/K.SATO
マッカートニーの声を聴きながら
誰もこない部屋で
忘れ去られていくようで
弾いていく気分のギター
右手には潰れそうな会社があり
左手には年齢があり
足下の平らに
ぼんやりとして
ジョンレノンの声はしない
でも妙な西日に
世の中の42歳がすべてにならされて 女の子に
長渕剛もハートをレットイットビーになっていく
僕の借金やひどい声は浄化しないものだろうか
悪い占いの結果に 会議のことが舌をかんだように
引き合いに出させられてミックジャガーの
素直さになるこの心地に
けれどこの部屋の細い骨を差す
ビートルズは心を解き放つ
僕はいつまでもこの目を養っていたい
光となって 誰かに
妻や子供に すべての人にいるように
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