猫に栞を/
青の詩人
世界を閉じて栞を挿れた
綺麗すぎる夜だから
目を閉じて君を隠した
消えるの見たくないから
空という言葉よりも
空の青が好きだ
君という言葉よりも
君の声が好きだ
言葉の入りこめない
幸せを言葉で伝えようと
言葉とも幸せとも
はぐれた森の中で
出会った猫の眸に
抱きしめたくなっても
距離を縮められずに
幸せを呟くだけ
いつまでも
幸せを書けないまま
世界を閉じて栞を挿れた
綺麗すぎる夜だから
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