猫に栞を/青の詩人
 
世界を閉じて栞を挿れた
綺麗すぎる夜だから
目を閉じて君を隠した
消えるの見たくないから

空という言葉よりも
空の青が好きだ
君という言葉よりも
君の声が好きだ

言葉の入りこめない
幸せを言葉で伝えようと
言葉とも幸せとも
はぐれた森の中で

出会った猫の眸に
抱きしめたくなっても
距離を縮められずに
幸せを呟くだけ

いつまでも
幸せを書けないまま
世界を閉じて栞を挿れた
綺麗すぎる夜だから

戻る   Point(4)