笹田さんの詩のこと/イダヅカマコト
 
ジェリーフィッシュ」。
かなしいとかさみしいとか言っている穴の開いた風船のような私の心の前で、
壁のように彼女の言葉は立っています。

私の特に好きな詩は、彼女が詩ではないと謙遜している『「おはよう。」』。
一番最後に「おはよう。」と声をかけたくなるこの詩は『ジェリーフィッシュ』のような孤独の中で大きく開いた窓のようです。

{引用=
「おはよう。」

遺書
を書くには
どのような紙が望ましいだろう
くだらない言葉
を書き連ねたノートの余白
では駄目だろうし
色紙
なんかにしたら
楽しそうでいいかもしれない

見当たらないので
遺書
を書くこと

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