とものさんの詩の魅力について。 /服部 剛
 
く、天文学で
は解明できない人生の日々の謎と葛藤がありながらも 


  本当は何も知らなかった。
  勉強をしよう。知らなくてはならない。
  世の中の、様々な事象を。
  わたしたちは、知ることから逃げてはならない。 


というこの連の最後の一行から地上を彷徨い歩きなが
らも潔い決意が伝わる。次の連ではそれでも尚、理屈
を越えて押し流されてゆく愛の行方・・・という印象
である。 


  ほかのひとにあたえられた
  おやすみのキスを思いだし
  君の毛を1本つまんで引っ張る
  ぴん と 伸ばす 緊張 
  最後通牒 布告
  力
[次のページ]
戻る   Point(5)