とものさんの詩の魅力について。 /服部 剛
今年の幕開けとなる1月18日(日)の笑いと涙の
Ben'sCafe・ぽえとりー劇場で朗読したとものさんの
「crescent」という詩は、テキストとしても朗読とし
てもとものさんの詩の世界の魅力を充分に伝えていた。
この詩は夕刻に三日月をみつめながら坂を下る情景
で始まり、月と呼応する女の感覚が優れた描写で伝わ
る。(決して地球に裏側を見せない月の苦しみ)とい
う言葉はとものさん自身に月が宿っているような優れ
た視点だと思う。
その後の連で、とものさん自身が地上で惑いながら
くるくる周る衛星?のようなイメージと「月と地球」
を「男と女」に喩えたような描写も面白く、
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