この世ノ窓 /
服部 剛
主よ
私は光るペンを手に
暗闇の広がる野分を独り
これから往かねばなりません
そこには果てしない「無」が
広がり・・・もしかしたら
何も、何も、無いのかもしれません。
「何も無い場所」の暗闇から
この世を覗く窓を開く時
いつか人は
地上の日々というものが
かけがえのない
遠き夢であるのを
識(し)るでしょう
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